弁護団声明
本日、商工ローン大手株式会社商工ファンド(現株式会社SFCG)は、東京地方裁判所へ民事再生申立を行った。負債総額は3380億4000万円とのことである。
ところで、商工ローン被害は1999年に社会問題化したことから、出資法の上限金利の引き下げや、貸金業法の取立規制の強化等がなされてきた。
それにもかかわらず、これまで株式会社SFCGは、社会的非難を尻目に「司法テロ」とも呼べる司法手続を悪用して債務者や連帯保証人に対して、違法・不当な差押等を行うなど繰り返して中小事業者とその保証人を苦しめ続けてきた。
最近では期限の利益喪失事由が存在していないにもかかわらず、全国的に多数の債務者・連帯保証人に対して期限の利益喪失を理由とした一括請求を繰り返し、債務者・連帯保証人を混乱に陥れるなどした。そのため、理由のない請求を受けた債務者・連帯保証人が原告となって株式会社SFCGに対して慰謝料請求訴訟を全国各地で提訴するに至っている。
しかし、株式会社SFCGは、債務者・連帯保証人への違法な請求や督促を未だに繰り返している。
我々は、このような状況下においてなされた民事再生申立について、
1 東京地方裁判所においては、これまで違法行為を繰り返してきた株式会社SFCGの体質に鑑み、
① 再生債務者として財産の管理または処分が適正になされる見込みがないことから、同社からなされた民事再生申立については、管財人による管理を命じられたい。
② 株式会社SFCGの営業を継続させる場合には、利息制限法の遵守を旨とし、全貸付債権について利息制限法法定金利を超える制限超過部分について直ちに元本充当計算をさせて、法的支払義務のある債権の回収を厳守させられたい。
③ 利息制限法の法定金利を超える制限超過利息について元本充当計算を行った結果、過払金返還債務が存在することが明らかになった場合には、再生債権者として債権届出を促されるとともに、再生債権者にはその過払金返還請求権の実現の実効性を確保するために代理委員の選任を勧告し、かつ職権による代理委員の選任を行われたい。
2 東京都においては、これまでの違法取立行為を株式会社SFCGが繰り返してきたことに鑑み、同社の登録取消を含む厳しい処分をなされたい。
3 警視庁においては、平成21年1月19日付にて警視庁中央警察署長宛に提出した、株式会社SFCG前代表取締役大島健伸を被告発人とする、詐欺未遂罪、恐喝未遂罪に関する刑事告発について、早急に捜査を進められたい。
4 中小企業庁においては、株式会社SFCGが民事再生申立を行ったことに鑑み、同社から借入れを行っている中小事業者等の救済を目的とした相談窓口の設置と緊急融資制度の利用促進を進められたい。
5 日本振興銀行においては、株式会社SFCGが利息制限法の法定金利を超える約定金利で債務者に対して貸付を行っていたことに鑑み、株式会社SFCGから譲り受けた貸付債権の元金について、直ちに制限超過分を貸付元金に充当する引直し計算を実施し、法律上有効な債権額を超える部分についての取立は止められたい。
2009年2月23日
日栄・商工ファンド対策全国弁護団
団長 弁護士 木村達也